狭小地とは文字通り狭くて小さな土地のことをいい、広さに明確な基準はありませんが、面積がおよそ50㎡を下回るケースが該当します。
もともと広い土地を不動産会社が分割して売却したことや、国や自治体による開発の過程や遺産相続時の分筆などによって発生します。
不整形地も多く、狭いだけでなく土地の形状が理由で売却しづらくなっているケースが見られます。
今回はそんな狭小地を売却する際の問題点や効果的な売却方法について解説します。
なぜ売れにくい?狭小地の不動産売却が難しい理由とは?
住宅ローンが組みづらい
住宅ローンを組むには、購入する不動産に対しての条件が定められています。
金融機関にもよりますが、「土地面積40㎡以上」であるのが一般的で、さらにフラット35では「建物の床面積70㎡以上」とされているため、これらの条件を満たさない狭小地では住宅ローンを組むことができません。
そのため 金利の高い一般のローンや現金一括でないと購入できないことになり、買い手が付きにくくなります。
建築コストが割高になる
狭小地を最大限に生かして建物を建てるには、3階建てや地下室の設置など、特殊な設計が必要な場合があります。
また、"隣地との間隔が狭く特殊な足場が必要""使える重機が限られ工事期間が長くなる"など、狭小地ならではのコストがかかってしまうのです。
できるだけ高く売りたい!狭小地の不動産の売却方法と注意点
このように売りにくい狭小地ですが、売却するにはどうしたらよいのでしょうか。
隣地のオーナーに打診する
どんなに狭い土地でも、隣地と合わせれば利便性は向上します。
一般的にはニーズのない土地でも、隣地のオーナーにとって魅力ある物件といえるでしょう。
不動産会社の仲介によって売却する
一般的な不動産売却の方法で、市場相場に近い価格で売却できる可能性があります。
ただし、狭小地のため売却に時間がかかるかもしれません。
業者に買取を依頼する
なかなか買い手がつかない場合には、業者に買取を依頼するのも1つの方法です。
業者の中には、狭小地についてのノウハウやネットワークを持ち、積極的に買取や販売をしている会社もあります。
売却価格は市場価格の6割程度になることも多いですが、「早く売却したい」「現金化したい」という人にはおすすめです。