賃貸物件を借りる際には、賃貸借契約書の名義欄に名前を記入する必要があります。
生活をスタートした後に、さまざまな事情で賃借人の名義を変更したいという場合がありますが、その場合名義変更はできるのでしょうか?
そこで今回は、賃貸契約での名義変更の方法や注意点についてお話ししていきたいと思います。
賃借人の名義変更はできる?
賃貸借契約の場合、賃借人の名義変更をすることは可能です。
しかし、契約時の内容や名義変更を希望する理由によって変更できないケースもあるので、事前にしっかりと確認しておくと安心です。
賃貸契約で名義変更をする必要があるケース
●氏名の変更
結婚などにより名字が変わった場合は、名義変更をする必要があります。
氏名が変わったことを証明する、身分証のコピーが必要となります。
名義変更を怠ってしまった場合、家賃の引き落としや契約の更新に問題が発生する可能性があるので、早急に変更の手続きをしましょう。
●名義人と死別・離婚
名義人が死別・離別した場合、一緒に暮らしていた同居人に名義変更しなければなりません。
名義人が夫となっている場合は、妻はあらためて審査を受ける必要があるので、名義変更という形ではなく再契約となるのが一般的です。
再契約の場合は新たに敷金が必要となるのが一般的ですが、管理会社によって対処方法は異なる部分があるので相談してみるのが良いでしょう。
●同居により入居者が増える場合
結婚や同居などによって入居者が増える場合は、管理会社や大家さんに新しい入居者の氏名などを伝える必要があります。
賃貸借契約書には同居人の氏名を記載しなければならない場合もあるので、生活をスタートする前に連絡しておくと安心です。
賃借人の名義変更をする方法とは?
賃貸の名義変更をおこなう際には、まず大家さんまたは管理会社に連絡をし、名義変更を希望する旨を伝えましょう。
電話で日程を決定し、訪問して名義変更をおこなう流れとなります。
訪問する際には、印鑑・身分証明書(運転免許証など)が必要となります。
再契約となる場合は、前の名義人の契約解除と新たな名義人の再契約を同時進行していく形になります。
新しい名義人となる人は下記の書類を準備する必要があります。
●身分証明書
●在職証明書
●所得証明書
●連帯保証人の承諾書
一般的には上記のような書類が必要となりますが、管理会社によって異なるので事前に聞いておくと安心です。
審査に要する時間は1~2週間ほどが一般的です。
名義変更にかかる手数料については決められていませんが、1万円~家賃1か月分が相場となっています。
また、仲介手数料は保証料・入居者保険料などが必要となる場合もあるので注意が必要です。
賃借人の名義変更をする際の注意点
単身用の物件は名義変更ができない
単身用の物件の場合は名義変更は不可能となっており、新しい居住者が再契約を結ぶこととなります。
なかには、友人や家族間で名義はそのままで入居者を入れ替えてしまうというケースがみられますが、名義人と入居者が異なる場合、大きなトラブルに発展してしまったり、強制的に退去させられてしまうこともあるので気を付けましょう。
再契約になるケースが多い
死別や離婚・同居など、名義変更をする理由はさまざまですが、多くの場合で「再契約」となる傾向にあります。