良い条件のお部屋で「定期借家」と書いてある場合、契約期間について注意しなければなりません。
定期借家とは、一体どんな契約形態でどのようなメリットがあるのでしょうか?
期間限定の住まいになる?賃貸物件の「定期借家」のメリットとは?
賃貸物件の契約には普通の賃貸契約以外にも定期借家契約があり、お部屋探しをしていると意外とよく見かける契約形態ですよね。
「定期借家」とは契約期間が定められた契約のことで、原則として更新ができないのが特徴です。
期間限定であるため、通常より条件の良い賃貸物件に住めるのがメリットです。
たとえば分譲マンションや一戸建てなどで広さや立地が有利な物件が市場価格よりも安く貸し出されていることもあります。
また期間限定であることから、家賃や敷金・礼金なども相場よりも安く設定されていることが多いです。
そのため「条件の良いお部屋が見つかったら定期借家だった」ということも少なくないでしょう。
「定期借家」の賃貸物件とは?急な引っ越しで途中解約はできる?
定期借家には借主が自由に設定した契約期間がありますが、その途中で引っ越しなどの必要が出てしまったときに途中解約ができるのでしょうか。
原則としては定期借家の物件は途中解約はできないので、急な転勤や住んでみて部屋が気に入らなかったときなど困ってしまいますね。
定期借家で途中解約ができるのは、事前に特約を結んでいた場合と中途解約権を行使する場合です。
「中途解約権」とは特約を結んでいなくでも解約ができる権利のことで、要件を満たしていれば行使できます。
要件とは「居住目的で住んでいること」「床面積が200㎡未満であること」に加えて、「やむを得ない事情があること」が必要です。
やむを得ない事情としてどこまで認められるのかは判断が難しいので、転勤や引っ越しの可能性がある場合は、定期借家の賃貸物件は避けたほうが無難かもしれませんね。
「定期借家」の賃貸物件とは?契約更新はできる?
さきほど少し触れましたが、定期借家の賃貸では原則として更新はできません。
決められた契約期間が過ぎたら、出て行くことになります。
たとえば転勤などで期間限定で貸し出している場合など、住まいの所有者が帰ってくるので、当然住み続けられませんね。
しかし上記のような事情がなければ、再契約をすれば住み続けられる物件もあります。
再契約をするには、借りている期間に家賃の滞納や近隣トラブルなどを起こさないことが大切です。