最近は、いろいろと魅力的な物件も増えている不動産の中古市場。
ときには、「現状渡し」と注記のある物件が気になることもあるかもしれませんが、「現状渡し」とはいったいどういうものなのでしょうか。
今回は、中古の不動産を購入するときに知っておきたい「現状渡し」のメリットとデメリットなどについて解説していきます。
不動産購入するなら知っておきたい!現状渡しとはどういう取り引き?
最近は、不動産の中古市場ではそう珍しくなくなってきている「現状渡し」という言葉。
現状渡しの不動産は、文字どおりあえて修理や補修をせずにそのままの状態で購入者への受け渡しがおこなわれる物件のことを指します。
壁や窓などの目に見えるところに傷や破損がある場合、ドアの立て付けが悪い場合、設備に不具合がある場合などのさまざまなケースがあります。
また、現状有姿や現状有姿取り引きという表現が使われていることもありますので、あわせて覚えておきましょう。
現状渡しの不動産購入のメリットとデメリットとは?売主・買主の立場別で見てみよう
現状渡しでの不動産の取り引きのメリットやデメリットは、売主側と買主側で大きく異なってきます。
たとえば、売主側としては、すぐに売却に出せることや補修にかかる費用を節約できることがメリットとなりますが、事前確認や告知義務を軽視してしまうと深刻なトラブルに発展してしまう可能性があることなどがデメリットとなります。
一方で、買主側のメリットとなるのは、自分の好きなようにリフォームがしやすい点、相場よりもリーズナブルな価格で購入することができる点など。
しかし、たとえ不具合があっても修理や補修をしないままの状態での取り引きとなるため、トラブルに見舞われる可能性がある点がデメリットとなるでしょう。
現状渡しの中古物件を購入するときの注意点とは?
予想外のトラブルを回避するために徹底したいのは、現状渡しと記載のある不動産の購入を検討する場合に必ず第三者機関への調査を依頼すること。
中古住宅には中古住宅ならではの目に見えない瑕疵の問題もあります。
「ホームインスペクション」と呼ばれる住宅診断、耐震診断、シロアリ検査などの調査を賢く利用して、しっかりと品質と価格のバランスを見極めるようにしましょう。
また、トラブルのもとになりがちな個人間の売買は避けるのが無難。
信頼できる不動産仲介会社を間に挟んで、安心・安全の取り引きを心がけましょう。