不動産購入時に住宅ローンを利用する際は、一部をのぞいて「団体信用生命保険(団信)」への加入を義務付けられています。
不動産の購入を検討する方にはぜひ知っておいてほしい保険です。
とはいえ、一般的な生命保険や医療保険とは違ってなじみのない方も多いでしょう。
ここでは、団体信用生命保険(団信)について、メリット・デメリットを解説します。
不動産購入時に加入する団体信用生命保険(団信)とは?
団体信用生命保険(団信)とは、不動産購入時に住宅ローンを利用する際に、一部例外はありますが、金融機関から加入を義務づけられる生命保険です。
一般的に加入する生命保険とは違って、保険会社とローン契約者の間に金融機関が入って契約しています。
住宅ローンの契約者にもしものことがあったときに、保険会社から金融機関に保険金が支払われて、住宅ローンが完済できる仕組みです。
団体信用生命保険(団信)は、毎月保険料を払い込む手間がなく、ローンの金利に上積みされています。
不動産購入時に団体信用生命保険(団信)に加入するメリット・デメリット
不動産購入時に加入する団体信用生命保険(団信)とは、次のようなメリットとデメリットがあります。
団体信用生命保険(団信)に加入するメリット
●契約者にもしものことがあっても住宅ローンが完済される
住宅ローンの返済期間中に契約者が死亡した場合や、高度機能障害でローンの返済が難しくなってしまった場合に、保険金で住宅ローンの返済が済ませられます。
ローン返済の負担がなくなるため、残されたご家族が安心して住み続けることが可能です。
●月々の保険料の払い込みがない
通常の団体信用生命保険(団信)は、月々の保険料の払い込みがありません。
保障内容の範囲を広げるために特約に加入しても、保険料は金利に上積みされて支払っているため、負担を感じにくくなっています。
団体信用生命保険(団信)に加入するデメリット
●健康状態によっては加入できない
持病のある方や健康診断の診断結果によって、団体信用生命保険(団信)に加入できないため、住宅ローンが借りられない場合があります。
団体信用生命保険(団信)への加入が任意となっている、「フラット35」などの利用を検討することになります。
●適用される保障の範囲が限られる
加入している団体信用生命保険(団信)の保障内容には、適用条件があります。
特約に加入しておかなければ、がんなどの重い病気の場合でも保障されません。
適用条件に該当しない病気やケガが原因で働けなくなった場合は保険金が支払われない可能性があるので、別の生命保険などを利用して保障を補う必要があります。